狂い咲きシネマロード

哀しきアラサーリーマンの映画と漫画と愚痴。映画も漫画も古い物やマイナーなものが好き。たまに最新映画。勝新信者、渡瀬恒彦ファン。

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ジャーロの巨匠による犯罪映画『ラビッド・ドッグス』 やはりちょっと変態要素あり

ジャーロやスラッシャーの巨匠マリオ・バーヴァ監督によるバイオレンス・アクション『ラビッド・ドッグス』を観た。

あのケレンに満ちたバーヴァが撮る犯罪映画とはどんなもんかと観てみたが、意外とマトモ、というかかなり面白い。
ストロングスタイルの犯罪映画、それでいてイタリア映画的な灰汁(変態性)もあり。

『ラビッド・ドッグス』(1974)
監督 マリオ・バーヴァ
主演 リカルド・クッチョーラ

ラビッド・ドッグス [Blu-ray]


1人の女を人質にした4人の銀行強盗が、初老紳士とその赤子が乗る車をジャックして逃げ惑う。
銀行強盗そのものは物語開始早々に終了し、後は逃亡後のイザコザをメインに描くという、『突破口』や『ゲッタウェイ』タイプの筋書きだ。

のっけから強盗の1人が撃ち殺されたり人質の片割れの喉を切り裂いたりとバイオレンスな展開が続くが、バーヴァにしてはゴア表現は抑え目。
多分、ホラーとアクションでゴアのレベルを切り替えているのだろう。
ジャーロと並行して『バンパイアの惑星』なんてSFも撮っているし、かなり器用なのかも。



残った強盗はそれぞれ”博士”、"ナイフ”、”32”といったアダ名で呼ばれ、なぜか人質の女まで”ガルボ”(グレタガルボに似ているという理由で)と呼ばれる。
"ナイフ”、”32”は親友同士らしいが思いっきりヤカラであり、車内ではひっきりなしにガルボに対するセクハラと強制わいせつにあけくれる。
"ナイフ”の方は女性嫌悪的なきらいがあるし、”32”は32cmの巨根を持つ胸フェチというどうしようもないコンビである。
強姦まではしないが、野小便を観察したり、ノーパン状態で過ごさせたりとタチが悪い性的嫌がらせを繰り返し、しかもそのシーンがいちいちねちっこく長い。
いかにもイタリア映画という感じだ。
2人に比べて”博士”はまだ理性的だが、悪人であることに変わりはない。

初老と女と赤子(病弱)という絶体絶命の状況において、この3人からどう逃げるか。
観ている側としては赤子に危害が加わりそうになる度にヒヤヒヤするし、チンピラ2人がガルポを犯してしまうのではという心配もしてしまう。
一番頼りになりそうな初老の紳士が色々と策を講じてくれるのだが、どれもあと一歩で上手く行かない。
さらには途中で思わぬ同行者が加わったりと、殆どが車内で完結するにも関わらず次々と展開してくれる。
「もしかしてそういうオチかな?」と予想したら的中してしまったが、失望するような感じではない。
久々に面白い犯罪アクションだった。
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Author:スギノイチ
映画と漫画に溺れつつ、それらと無縁の世界で働く哀しきリーマン。
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