狂い咲きシネマロード

哀しきアラサーリーマンの映画と漫画と愚痴。映画も漫画も古い物やマイナーなものが好き。たまに最新映画。勝新信者、渡瀬恒彦ファン。

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『産業スパイ』 イメージに反し、泥臭く駆けずり回る梅宮辰夫

梅宮辰夫主演、工藤栄一監督による『産業スパイ』を観た。
浴びるようにプログラムピクチャーを観ていると、何となく情報だけでざっくりした出来が判別できるようになる。
この『産業スパイ』にしても「あまり面白そうじゃないな」という直感があったが、まあ予想通りだった。

工藤栄一に梅宮辰夫なんだから、当時はそれなりに見た人もいるんだろうが、いまやほぼ誰も知らない映画。
映画史に残る名作だけつまみ食いするのではなく、こういうプログラムピクチャーを観ていると当時の感覚を得られる気がする。

『産業スパイ』(1968)
監督 工藤栄一
主演 梅宮達夫

産業スパイ


企業スパイモノということでOPこそ都会的な雰囲気だが、大映の『黒シリーズ』とは違って泥臭い。
梅宮辰夫主演作らしく、情報の入手手段はもっぱらセックスが伴う。
情婦である大信田礼子をスパイの道具に使う使わないでわちゃわちゃと、前半ぐらいはせせこましい話が多い。
クライム・サスペンスとしては軽いが、後半から梅宮辰夫と渡辺文雄のストイックな闘争にシフトし、セリフも減ってシリアスなムードに。

常に梅宮辰夫の一歩先を行く渡辺文雄。こんなにも敗北し続ける梅宮辰夫も珍しい。
東映における梅宮辰夫というのは”正義”と”俗”の曖昧な位置にいる事が多く、作品によっては鬼畜にもなる。
その意味で渡辺文雄の造型というのは、梅宮辰夫的ピカレスクヒーローの延長線上にあると言えなくもない。

ちなみに、このサイトも含めて各データベースで杉本役:待田京介とされているが、実際は長谷川明男。
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