狂い咲きシネマロード

哀しきアラサーリーマンの映画と漫画と愚痴。映画も漫画も古い物やマイナーなものが好き。たまに最新映画。勝新信者、渡瀬恒彦ファン。

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『ロザリー・残酷な美少女』 殺しの求愛

マイナーなサスペンス映画が観たくて『ロザリー・残酷な美少女』を鑑賞した。

導入だけは『悪魔のいけにえ』『サランドラ』系列の雰囲気だが、まさかの『ミザリー』。
ただ、アレほど殺伐でもなく、むしろ「愛してる」だの「言うもんか」だのの他愛ない応酬は『うる星やつら』を観ている気分になった。

『ロザリー・残酷な美少女』(1972)
監督 ジャック・スターレット
主演 ボニー・ベデリア

ロザリー 残酷な美少女 [DVD]


白人の男がインディアンの混血少女と出会い、結婚を迫られる。
断った途端にぶん殴られ、気がつけば軟禁状態に陥れられ拷問を受けるという話。

萌え漫画の押しかけ女房みたいなロザリーだが、演じるのは『ダイハード』の嫁・ボニー・ベデリア。
シリアス一辺倒というわけでもなく、妙にコミカルなやりとりもある。
ロザリーが男の足を折った時の「行かせたくなくて」「頭おかしいだろ」という会話のテンポに笑った。

「インディアンの混血である少女が典型的マッチョ白人を痛めつける」というコンセプトは、当時流行していた”リヴィジョニスト・ウエスタン”や”レイプリベンジ・ムービー”との関連を感じさせる。
だからというわけではないが、この主人公、どことなくイーストウッドが演じそうなタイプである。
この映画の前年には、「屈強なイーストウッドが女に責められる」という内容で『恐怖のメロディ』『白い肌の異常な夜』という傑作も撮られている。



それらの完成度にはだいぶ負けるものの、この『ロザリー・残酷な美少女』の独特な空気、ロザリーの可愛さ、何より非情な結末は一見の価値あり。
そりゃないぜロザリー。
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コメント

もうあれから四十年たったのか・・・

この映画は昔、TVで観ました。「日本未公開作品傑作選」と言う様な宣伝が当時なされていた筈です。最初のシーンと最後のシーンは割とよく憶えています。登場人物がほぼ三人しかいないんですね。それにまともなのは主人公だけで。もう一人の男は碌でもない奴で、ヒロインは嘗て彼から性的凌辱を受けた事が、ヒロインの口から語られていた筈です。ヒロインの残酷な過去が、彼女の性格を歪めてしまったのかもしれません。取り敢えずは、これにて。

Re: もうあれから四十年たったのか・・・

失楽亭さん
TVでやっていたのですね。
こういう映画をTVでやっていたなんて、今では信じられません。
知名度の割にレビューしている人が多いのも、TVでみていた人が多かったのでしょうか。

ロザリーもやってることは悪辣ですが、観ていてかわいそうな少女でもありました。
途中、逃げ出せたはずの主人公がわざわざ道端のロザリーを拾ってあげるのも、庇護欲が刺激されたのでしょうか。
まあ、皮肉な結果に終わりましたが…

TV放映と映画館が全てだった頃

スギノイチ様

 今から二十数年位前までは、TV地上波の映画放映も豊富なものでした。今はCSやBSや配信があるので、どちらが良いとは判断しかねますが・・・。
 実は洋画では『さよならミス・ワイコフ』や『悪魔のいけにえ』や『悪魔のはらわた』、更には『影なき淫獣』までが、邦画では新東宝の『女真珠王の復讐』や一部カットされたとは言え「日活ロマンポルノ」までがTV地上波で放映されていたのです。
 これは大ぴらに書くべきでは無いのかもしれませんが、youtubeに aaaagie さんという方が、嘗てTV地上波で放映されていた吹き替え版の洋画を投稿されています。
 作品の良し悪しは別にして、『変質者テリー』(DVD題の『変態犯』はアマゾンで豪く高値になっています。昔、新古品を500円で買ったのだが・・・)と『血まみれギャング・ママ』、『ドラゴンvs7人の吸血鬼』を勧めておきます。昔、こんな作品がTV放映されていたのだな、という歴史資料と言うべき映像群です。取り敢えずは、これにて。

Re: TV放映と映画館が全てだった頃

失楽亭さん。
ホラーはまだしも、『さよならミス・ワイコフ』とはすごいですね。
さらにロマンポルノが地上波放映されていたとは驚きです。作品は何でしょう?

『血まみれギャング・ママ』を観ましたが、続く『ビッグ・バッド・ママ』に比べるとエロ描写が少なく、心理描写も割としっかりしていた印象です。
過激なシーンはカットされていたのでしょうか?
ヤク中のデニーロより、機関銃で派手に自死する長男が印象的でした。
彼に関しては、乳離れの映画ですね。

TV地上波で放映された「日活ロマンポルノ」他

スギノイチ様

 『さよならミス・ワイコフ』は確か、故・山城新伍氏が解説者だった「火曜洋画劇場」で観たような気が・・・。
 『血まみれギャング・ママ』の女主人公の吹き替えは故・高橋和枝氏、つまり磯野カツオが担当していたんですね。因みに元版からは少女時代の父や兄たちからの性的凌辱シーンがカットされていた様です。暗示のみらしいのですが。後、『ビッグ・バット・ママ』は放映されていなかった筈です。
 『変質者テリー』の主人公の母親の吹き替えは大山のぶ代氏、つまり先代のドラえもんが担当していました。
 御質問のTV地上波で放映された「日活ロマンポルノ」ですが『ラブレター』、『軽井沢夫人』、『ジェラシ・ゲーム』といった「エロス大作」は大体放映された筈です。一番最初に放映されたのは1984年の事で、作品は故・藤田敏八監督の『八月はエロスの匂い』(1972年作)で数分カットの上で放映されました。
 他に記憶に残っているのは、先日、厚生労働副大臣に就任した三原順子氏の最後の主演映画『嵯峨野の宿』(島宏監督、1987年)、故・若松孝二プロデュースの故・神代辰巳監督『赤い帽子の女』といった所でしょうか。
 それにしても、今更なんですが、このコメントは「ルーティン映画劇場」の方で書いた方が良かったのかもしれません。取り敢えずは、これにて。

Re: TV地上波で放映された「日活ロマンポルノ」他

失楽亭さん
『血まみれギャング・ママ』はDVDでもう一度見直そうかとも思っています。
『変質者テリー』も観ましたが、またしてもクレイジーママの話でしたね。
それにしても、開始1秒で強姦シーンとは…

1984年にロマンポルノ放映開始とは、思ったより遅いのですね。
僕が物心ついた90年代前半には、既にそういった映画は地上波でやってなかったように記憶してますが、意外と短期間での試みなんですね。それとも深夜帯にやっていただけかな?
カットありにしても、『軽井沢夫人』だの『ジェラシ・ゲーム』を放送していた事自体すごいですけど…
当時といえど反発がありそうですが、やはりアダルトビデオとは違う映像作品なんだという意識に落ち着いたのでしょうか。

しかし失楽亭さんの記憶力には驚かされるばかりです。
どの記事だろうと結構ですので、コメントで色々と教えていただけると嬉しいです。
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スギノイチ

Author:スギノイチ
映画と漫画に溺れつつ、それらと無縁の世界で働く哀しきリーマン。
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勝新太郎信者、渡瀬恒彦主義者。

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